NoBorder第1回回答を終えて〜立ち向かう強さがほしい〜

NoBorder第1回回答を終えて。

逃げるのではなく、
立ち向かう強さがほしい。

そう心から思った。


わたしに欠けているもの、それは立ち向かう強さだと思う。すぐに弱気に逃げ腰になってしまう。


NoBorder第一回のお題である「怒ってください」に対して、わたしの回答は「笑ってください」。


真逆の回答をした。


わたしは怒りたくなくて、笑うことを選んだ。


つまり、笑いに逃げたと言ってもいい。

1.なぜ正答を書こうと思わなかったのか。

確かに、仕事をしていると、怒りたくなることもある。今の日本の政治に対しても怒りたくなることもある。今の日本の社会に対しても。日常の瑣末な怒りも含め、その怒りを文章にしてブログにアップすること、それが今回の正答だろう。あるいはお題に素直に従ったものと言えるだろう。


わたしはその正答を書こうとは思わなかった。素直に従おうとは思わなかった。

なぜ書こうとしなかったのか。

わたしは怒っている人が苦手だ。機嫌の悪い人が苦手だ。というのが元々ある。


怒りもパワーで、怒りが行動の原動力になることがあるのもわかるけれど、読み手からしてみれば、更新される記事が怒りのオンパレードは、正直つらいのではないだろうか。だからわたしくらいは、ちがったものを、閑話休題的に怒りとは違う感情をもってこようと思った。


先日、とある公共施設で、年配の男性が、怒りを爆発させていた。施設の職員が対応していたが、一般利用者は皆一様に遠巻きに無関心を装っているようだった。そんなものだろうと思う。同様にブログにおいても怒りの感情、怒りにまつわるアレコレをそう多くの人は読みにはいかないだろうとそう考えた。


逆に怒らないためのノウハウやアンガーマネジメント系の記事に興味を持つ人は多いかもしれない。

なんですぐに怒っちゃうんだろうね。
わたしが、すぐ怒るから、すぐに彼氏とケンカだよ。
怒らないようになりたいんだけどね。
どうしたら怒らないようになるんだろうね。

と言っていた友達がいたけれど、実際問題、怒らないようになりたい、怒らないようになる知恵がほしいと思うのが一般的ではないだろうか。

できれば、怒らず、ムカつかずに生きていきたい。

そう思う人は多いのではないだろうか。

2.怒りとプライドの問題

そして、どうしてそんなに怒るのか、そんなに怒ることがあるのか不思議に思う自分がいるのも確かだ。


どうして人は怒るのか。


お題の回答にも書いたよく怒る上司を例に考えてみると、プライドの高さが怒りの根底にあるのかもしれないと、そう推測する。元上司はプライドの高い人で、誰に対しても厳しいスパルタなところがあった。

なんだその態度は!
おまえ俺を舐めてんのか?!

というような言動は怒りの場面でしばしば見かけるのではないだろうか。


つまり、裏返せば、この怒っている人は

舐められたくない。
低く見られたくない。

という本音が密かにあるのだと思う。


つまりは、プライド。
プライドの高さが怒りを爆発させるのではないかと。

なんで俺が〜しなきゃいけないんだ。
なんで私ばっかり〜なの?

そういつも思っているタイプは怒りやすいタイプかもしれない。

3.怒りと寛容性の問題

また、寛容性の欠如が怒りの原因の場合もあるだろう。


地元の私鉄で、電車が遅れた上、電車の運転が下手だと怒っている男性が、駅のインフォメーションにいた。大声で怒鳴っているので、話は自然と聞えてくる。そんなことで怒る人がいるのだなぁとわたしは驚いた。


電車が遅れることは、東京などでは日常的にあるのではないだろうか。

電車が遅れた上に運転が下手で、乗っていて不愉快だった。その運転士を連れてきて謝らせろ、謝罪しろ。どれだけ運転が下手か俺が説教してやる。

そんなことを言っていたように思う。ここまでくればクレイマーもモンスターレベルだ。

下手クソな運転の電車に乗せられるのは許せない。我慢ならない。下手なやつには運転させるな。やめさせろ!

本気で怒っているようだった。「なんじゃそりゃ?」と思う人もいるかもしれないが、わたしが見聞きした実際にあった話だ。


一言、「寛容性の欠如」と言ってしまうのは乱暴かもしれない。
けれど、他にどう表現すればいいのだろう。


「いや、別に仕方ないよ、たまには下手な運転士もいるよ」で片づけられないのだろうか。
あるいは、「あまりにも運転が荒かったから上司のほうから注意してくれ」で済ませられないのだろうか。

4.怒る人はエネルギーがある人

怒りを他者にぶつけることで問題がスムーズに解決するのであれば、ぶつければいい。
しかしながら、ぶつけたところで解決するかどうかわからないのであれば、まずは深呼吸して、冷静さをとりもどすことだと思う。


高すぎるプライドは周りとの壁を作る。
「人の意見が聞けない人=度量の小さい人」というレッテルを貼られても仕方ない。


何もかもに寛容になれ、といっているわけではない。
寛容になれないことも、寛容になれないこともある。
不条理なことには怒っていい。行動を起こしていい。
絶対に怒ってはいけないとは思っていない。


怒る人。怒る人にはエネルギーがあるのだと思う。
意志が強いのだと思う。あるいは、問題意識があるのだと思う。


怒りをわざわざ探すエネルギーもなく、ただ笑いをとってなんとか逃れようとしていた自分を情けなく思う。

5.さいごに

第1回のお題は本当に本当に悩んだ。
何を怒っていいかわからなかった。
どうして怒らなければならないのかと、頭を悩ませた。


また、お題を見たとき、真面目な正統派っぽいものが出揃いそうだ、と思った。それなら、わたしはおちゃらけ路線で書いてもいいのではないかと、そう思った。
ただ、おちゃらけたものだけでは、読みにきていただいた方に申し訳ないと思った。よって後半はいつものこもこ節でまとめることにした。

以下 NoBorder http://blog.livedoor.jp/noborder12/
に投稿した分を転載する。
http://blog.livedoor.jp/noborder12/archives/5447173.html

お題「怒ってください」


「は?」
わたしのどんぐりのような眼が点になりました。



まさかこういうお題が出されるとは!
想定外のお題に悩んだ小萌子は魔舐目奉行のもとを訪れることに・・・。


小萌子「お奉行様・・・山吹色の菓子でございます。どうぞお受け取りのほどを・・・」


魔舐目奉行「何? 何ゆえ、このようなものを?」


小萌子「へっへっへっ。幽霊文筆家というものがこの界隈にはおりまして」


魔舐目奉行「ほう。幽霊文筆家。いわゆる『ゴーストライター』だな。うむ。それくらいはわしでも知っておるが・・・・・・。ほう、今回の原稿、ゴーストライターに書かせ、提出するが見逃してくれと、そういうことでFA(ファイナルアンサー)?」


小萌子「ふぁ、FA・・・」


魔舐目奉行「さて、どうするかのう・・・。たった菓子ひとつで見逃せとは、それは都合が良すぎるというもの」


小萌子「それでは、菓子をふたつ。そして神無月に江戸で行われまする琴子生歌鑑賞会の入場券も付けて差し上げまする」


魔舐目奉行「な、なんと、琴子生歌鑑賞会入場券とな!」


小萌子「左様にござります。かの入場券はなかなか手に入りにくいとのもっぱらの噂・・・」


魔舐目奉行「よかろう。菓子ふたつに入場券二枚で手を打とう」


小萌子「に、二枚でございますか!」


魔舐目奉行「うむ。二枚じゃ」


小萌子「二枚とは・・・なんと・・・。はて、どなた様と行かれるのでございますか?」


魔舐目奉行「一枚は自分。もう一枚は知り合いに高く売るのじゃ」


小萌子「高く売る!!! な、なんと・・・」


魔舐目奉行「ええい、二枚渡すのか渡さぬのか、はっきりせい。渡せぬのであれば原稿は受け付けぬ!」


小萌子「ははぁ!用意いたしますゆえ、しばしお待ちを・・・・・・・!」


というわけで、遊びはこれくらいにして、真面目に書くことにしましょう。



1.怒るってなんなのでしょう?
お題「怒ってください」
と言われても困るんですけど……というのがわたしの本音です。


怒るのって好きじゃないんですよね。
もちろん、わたし自身怒ることありますけど、怒っている自分が嫌なので、自分でどうにかしようとします。怒りの感情をためておきたくないのですよね、自分の中に。


なので、ぷん!と怒るけれど、あとはさらっとしてます。引きずらないです。けろっと忘れてます。


そもそも怒るってなんなのでしょう?
自分にとって不快だったり、不都合だったり、不利益を被るから怒るのかな、と。
あるいは単純に気分を害されたり(つまりは不愉快ということか)。


まぁ、怒る人、不快感をあらわにする人、世の中に多いです。
もちろん、それなりに理由があって、怒っているのだと思いますが、怒ってどうにかなる場合とどうにもならない場合があるのですよね。


2.怒りのメールから読み取れるもの
以前わたしが書いた記事に対して怒りのメールを送ってこられた方がいましたが、送って来られてもわたし側はどうしようもないのですよね。いや、そんな風に怒っても、どうにもならないよ。わたしはどうしようもないし、自分が思うことを書いただけだから、と・・・。


その怒りのメールからさまざまなものが読み取れました。
その人の「本当の感情」です。


わざわざ怒りのメールを送るという行動に出るにはやはりなんらかの理由があるのですよね。その理由がなんとなくわかってくると、「ああ、怒りももっともかな」と思えてきます。


ただ、特定の誰かに向け怒りを爆発させた場合、その人の株は下がるだけだと思うのですよね。
いきおいにまかせ爆発させて、何か良いことがあるのかといえば、「ないよね」と思うのです。そのことにご本人は気づいていないのかもしれません。


だいたいにおいて、怒ってる人は、すぐ怒る人は周りから避けられ、距離を置かれたりします。
周りは怒られたくないし、とばっちりを受けるのもゴメンです。サッサと安全圏に逃げようとする。それが一般的な行動だと思います。


また、自分が不本意な状況に置かれて、怒る場合もあります。不可抗力に屈するのをよしとしない。怒りを表明し、戦闘態勢に入る。それはそれでいいです。気が済むまで戦う。それも選択肢にあっていいです。


行動を起こして、それで気がすむのなら、起こしてみればいい。
ただし、行動を起こすからにはリスクがあります。そのリスクを背負ってもなお戦いたいのなら、戦えばいい。選ぶのは自分。行動するのも自分です。


守りたいものがあるから、怒る。戦う。それは自然なことだと思います。


3.最後にまとめみたいなもの
わたしは極力怒りたくないです。
怒らず相手に伝えることで解決していきたいです。


怒ってどうするのでしょう?怒ったら気が済むのでしょうか?どうにかなるのでしょうか?
そのあたりも視野に入れておいたほうが良いと思います。
もっとも怒りのスイッチが入っちゃったら、そういう判断も難しいのでしょうけれど。


怒ってもいいけどリスクありますよ?
それは頭に置いておきたいです。


なにより人の怒りを見て、楽しくなる人って少ないと思うのです。
同じように怒りの感情を持ったり同意したり、ということはあるかもしれませんが。


以前勤めてた職場にそれはそれは怒りっぽい上司がいましたが皆その上司を避けてました。
だって怒りっぽいんです。すぐ不機嫌になるんです。
そういう上司の下でしばらく働いていたので、怒りっぽい人、すぐ怒る人はこりごりだったりします。


怒っていると、人はどんどん遠ざかります。
笑っていると、人は近づいてくるように思います。


わたしは、怒る人、怒らせる人ではなく、笑う人、笑わせる人でありたいです。
理由は簡単。
笑う方が楽しいから。
笑わせる方が楽しいから。

なので、笑ってください。
笑っていたほうが楽しいです。

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komoko manuscript end


タイトル:「笑ってください」