「地方に住んでいる時点で負けだよね」

「地方に仕事を。」(かみんぐあうとっ
http://d.hatena.ne.jp/komoko-i/20120108/p1

という記事を書いているのですが、記事を読んでの感想をいただいたりしてます。
その感想の中に

「地方に住んでいる時点で負けだよね」

というものがありました。そういう言葉が出るのは、自分の住んでいるところが地方で常々負けていると感じているのか、あるいは逆に都会に住んでいて都会から見て地方に住んでいる人を負けだと思っているか、そのあたりははっきりしませんが、まぁそういう風に思っている人もいらっしゃるようで、少しそのことについて書いてみたいと思います。


私が思うのは、「その人にとって」は「地方に住んでいる時点で負け」であって、皆が皆そう思うわけでも感じているわけでもないと思うのですよね。地方は不便だったり仕事がなかったりするわけですけれど、イコール負けという価値観はその人自身が作り上げたもの。地方のほうが暮らしやすいという人、のんびりした田舎が好きと言う人います。どこに住んでいてもしあわせを感じることはできる、そう思います。

「どこどこに住んでいるから負け」とかそういう価値観を持つのは自由ですけれど、その価値観で他者をそう評価するのはどうなのかな、と。仮にそういう価値観を持っていたとして、それを表明するときは気をつけたほうがいいんじゃないかな、と。「地方に住んでいる時点で負けだよね」――これは人によっては不快になる人もいるでしょう。好きで地方に住んでいるわけではない。人にはそれぞれ事情があってそこを離れられなかったり、自由に引越せなかったりする――今回タイトルにしましたが、簡単に言ってほしくない言葉ですね。

「○○の時点で負け」というのはもしかしたらテンプレ的なものがあるのかもしれません。ネタ的にも使えそうといえば使えそうです。

まぁ「負け」だからなんだ?というのもありますね。「負け」と蔑むこと、あるいは自嘲することで、なにか良いことがあるのかな、と。他者を蔑み優越感にひたるのは、なんと言いますか幼稚な行為だなぁと・・・。一方、自嘲の場合は、そうですね、自分をなぐさめるためにそう言ってきかせるしかない、そういう場合もあるかもしれないですね。

なにを基準に負けとするのか、どうあれば勝ちだと言えるのか、まぁ人それぞれちがうわけですが、ちがうからこそ表明する際は気をつけたいなぁと。そんなことを思った土曜の夜でした。