『3月のライオン』10巻感想

3月のライオン』10巻感想
やっと読んだ。
ネタバレはできるだけなしで、読んだ人向け感想記事書いてみる。


桐山氏、かっこいい。漢だね。というのが、まず読後第一弾で思ったこと。
19歳の彼を「桐山くん」と読んでもいいのですが、リスペクトの意味をこめて、「桐山氏」と呼ぶことにする。


空気を読んで何もできないのが私だとすれば、桐山氏は逆。正反対。
いやはや、19歳であのセリフはないでしょう。かっこよすぎます。
あのセリフとは、10巻を読んだ方ならわかるのではないかと。


三月町に自分の居場所を見つけ、それを失いたくないと思う気持ち。失いたくないなら意地でも動かないこと。弾き飛ばされないこと。突然の乱入者を迎え撃つくらいでなければ、居場所は守れないのだと思う。


私は優柔不断だ。ぬるま湯に浸かり、そこから動き出せないでいる。一言でいえば居心地が良いから。


今いる場所でも時折熱いお湯が湧き出てくることもあって、必要以上に冷たくなることもない。ここで自分ができることをやればいい。無理して他所に移らなくてもいい。というか、移るのも大変だ。特に転職はしたくない。


新しい環境に馴染むのが苦手というのもある。空気を読んでしまうのは、もう習慣になっている。習慣になっているけれど、やはり疲れる。慣れない環境は心も身体も疲れさせる。


疲れていては良い仕事はできない。楽しいことも楽しめなくなる。楽しむことに関しては相変わらず貪欲だけれど、身の丈に合った楽しみで良いと思う。満足できる閾値は低いほうがいい。小さなことでも感じられる幸せ感を大事にしたい。


私は桐山氏のようなことは言えないと思う。それでも居場所を守るためには必要になってくるだろうか。守るための言葉が。


優柔不断の自分を変えることは難しい。けれど、きっかけがあれば、変えられるような気がする。ここぞ!という時にビシッと言えるようになりたい。


普段は口数は少なくても、いざというとき決断が素早い人は頼もしい。私もそういう人になりたいものだ。桐山氏のように。