「辺境・近境 新装版」(村上春樹・著)読了
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/02/29
- メディア: 単行本
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旅行記は好き。
でも自分は書けないような気がするw
「辺境・近境 新装版」(村上春樹・著)を読んで、即メモした文章↓
旅行記というものが本来的になすべきことは、小説が本来なすべきことと、機能的にはほとんど同じなんです。たいていの人は旅行をしますよね。たとえば、たいていの人が恋愛をするというのと同じ文脈で。でもそれについて誰かに語るというのは、簡単なことじゃありません。こんなことがあったんだよ、こんなところにも行ったんだよ、こんな思いをしたんだよ、と誰かに話をしても、自分がほんとうにそこで感じたことを、その感情の水位の違いみたいなものを、ありありと相手に伝えるというのは至難の技です。というかほとんど不可能に近い。そしてその話を聴いている人に、「ああ、旅行ってほんとうに楽しいことなんだな。僕も旅行に出たいな」「恋愛ってそんなに素敵なことなんだ。私も素敵な恋愛がしてみたいな」と思わせるのは、それよりさらにむずかしい。そうですよね。でもそれをなんとかやるのが、当然ながらプロの文章なんです。
あー本当にそうだなーって思いました。
旅行とか恋愛とかって個人の体験ですよね。
それを文章にして伝わるように表現するのって難しいと思います。
最近もぶらりと熊本に旅行に行ったのですけれど、そのことについて、いざブログに書こうとすると、キーを打つ手が止まってしまう。
熊本のあんなところ、こんなところに行って、あんなもの、こんなものを食べた。
いっしょに行った友達とあんな話をしたこんな話をした、と書いたところで、読んだ人はつまらないだろうなぁと思い、結局、文章も書かないままでいます。
そんな感じで旅行同様恋愛について書くのも難しいなぁって思うんです。
そもそも自分の恋愛体験を書くなんて恥ずかしいし、私は密かに自分の胸の内にしまっておきたいタイプなので恋愛体験を書くことはこれから先もないです。
さて、旅行について話を戻すと、
そういった旅行の体験を書くことは難しくても、旅行は楽しいということは言えますね。
友達と旅行すると、とても濃密なコミュニケーションがとれるということ。
ものすごく久しぶりに会った友達だったのですけれど、もうずっと会っていなかったという時間的感覚はすぐに払拭されました。
たわいないことや自分の近況、共通の友達の話や昔話など話し出せばキリがないw
しかも友達はめちゃくちゃ喋る人なので、はっきり言ってノリノリです。
友達と会って喋るだけなら、別に飲みにいくだけでもいいんじゃないか、と言われそうですが、旅行という非日常だから、余計楽しかったりするんです。
車での旅行だったのですけれど、車の中だから、誰にも気を使わなくていい。
飲みだとお店の時間とかあるし、かといって私か友達の自宅にわざわざ行っておしゃべりというのも変な感じだし。
友達「熊本とか高速で2時間くらいだし、行こうかー、ドライブがてら。運転はするよー。熊本ラーメンが食べたいんだー」
私「あーいいねー行こう行こう」
って感じであっさり旅行決定。
そういう気を遣わない友達との旅行はオススメですね。
本当なら熊本のあんなところこんなところに行って、ここはこんな感じで、あそこはこんなで、と書けたらよいのでしょうけれど、そういった情報なら市販のガイドブックをめくればいいんじゃないかなって思ったり。
えーと、まとめると、
体験を書くのは難しいけれど、旅行は楽しい。
気が合う友達同士の旅行はオススメ。
ってことかなw