相手を傷つけるのは、言葉。

暴力でももちろん相手は傷つきますが、それよりも何よりも「相手を傷つけるのは、言葉」だということ。本を読みながらそのことに気づいて、はっとした朝。


傷つけるつもりではなかったのに相手が傷ついてしまったり、相手を落ちこませてしまったり、相手にとっていつまでも忘れることができない呪いの言葉となってしまったり、言葉は本当に難しいです。言葉で救われたり、元気になったり、薬の役割を果たすときもあれば、毒薬になることもあるわけで・・・。


疲労困憊、精神的にも身体的にも疲れきっている人に「頑張って」と言うのは酷なことで、言われたほうは「これまで一生懸命頑張ってきたのに、まだ頑張れっていうのか?頑張ってきたのに、これじゃ足りないっていうのか?」「もう頑張れねーよ」と自暴自棄になったり、相手を追い詰めることになったり・・・。


追い詰められた人は言われた言葉ひとつひとつをネガティブに受け取りがち。かけられた言葉がネガティブにその人の中に浸透して、ボロボロに。


簡単に「頑張って」とか「やればできる」とか「大丈夫。他の人もできるんだから、あなたもできる」的なことは言ってはいけないんじゃないかと。できない自分を責めるようになってしまうその可能性は十分あるかと。


相手がいつもポジティブに言葉を素直に受け取れる状態にあるとは限らないということ。軽い気持ちで、あるいはちょっとした「からかい」のつもりで言ったひと言がナイフのように相手の心に刺さることもあるのだということ。


相手を慰めることもあれば、相手を傷つけることもあるのが言葉。言葉をかけるときは慎重に。かけた言葉で取り返しがつかないようなことにならないように。自戒の意味もこめてここに書いておこうかと。