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リスタート

戯言

昨晩はスーパームーンと呼ばれる月だったらしい。


月それ自体は変わらないのに、月が地球に最も近づいて、しかもそれが丸い満月の状態でいつもより輝いて見えて、それでスーパームーン・・・。


いつもより光量の増した月を見ながら思ったこと。いつだって月は宙(そら)にあるのにね。月はやっぱり月なのにね。


昨晩の月を見て単純に「綺麗」とは言いたくなかった。まぁ確かに綺麗な月だったのだけれど、あの月を表現するのに「綺麗」という言葉で済ませてしまえば、きっとそれ以上考えなくなる、そう思った。思考はフェードアウトして、それでおしまい。本当はもっと感じたこと、思ったことがあるはずなのに。言葉は使わなければ、次第に忘れてしまう。言葉が出てこなくなる。言葉が出てこない自分がもどかしい。


昔言葉を紡ぐことに一生懸命になっていたけれど、あの情熱は何処へいってしまったんだろう。丁寧に言葉を選んで、言葉を尽くして、感じたことを思ったことを表現したいと今また思う。一体どれだけの言葉が自分の中にあるのかわからないけれど。



「綺麗」であれば人は注目する。ということは「綺麗」でなければ人は見ないということだろうか。「せっかくの綺麗な月なのだからそれを観賞しようよ」という気持ちもわからないわけではない。綺麗なものはやはり綺麗で、美しいものはやはり美しい。そういったものに憧れたりもする。憧れるけれど、また悲しい気分にもなる。憧れるものを手に入れられない悲しみ、憧れるものと自分と比べて感じる悲しみ、そのどちらもあるけれど、あきらめの気持ちもそこにはあって、そのあきらめの気持ちに気づいたとき少し楽になったりもする。


光輝こうが輝くまいが月は月。遠くから眺めているだけでも落ち着くのが月。夜空に見つけると落ち着くのが月。


星も綺麗だけれど、存在感は月のほうがある。もちろん太陽の存在感には敵わないけれど。夜空にあるとホッとするくらいの月の存在感が押しつけがましくなくて好きだ。


たとえ姿が見えなくなっても大丈夫。月は数日もすればまた姿を見せてくれる。どんな形であろうと月は月。私もまた私。いつだってココニイル。ああ、これってexistだな、と気づいたところで、またリスタートかな。