「時が経つのを忘れるほど夢中になることありますか?」
そう聞かれたら「あります」と即答できる。
具体的に言うと、面白い本を読んでいるときも時間を忘れるし、仕事をしているときもそう。仕事中は特に集中しているので、時が経つのがものすごく早い。そして楽しい。
「すばる 2012年 06月号 [雑誌]」に掲載されていた橋本治の『渦巻』を読んで、極単純に何歳になっても夢中になることがある自分でいたい。そう思った。この『渦巻』に出てくる昌子は「特徴のない女」で、結婚前はOLをしていたが、結婚してからは専業主婦で、子どもは二男一女。その三人の子どもたちもやがて結婚、独立し、五十歳を過ぎた頃、昌子は時間を持て余すようになってしまう。普段からやりたいことだらけの私としてはその時間を持て余してしまうということが考えられない。もっとも、やりたいことがいろいろあるというのは、まだそれだけ好奇心や気力があるからできることで、年をとるとともにこんな私でも好奇心や気力は衰えていったりするのかな、とも思ったり。いや、むしろ子どもが結婚したり独立したりすれば、それこそ自分の時間を思う存分謳歌しているような気もする。やりたいことのひとつである海外の美術館博物館巡りも自由な時間があってこそできることだし、いつか実現させるためにもお金を貯め、元気でいたい。そう思う。
私は「どうせ……だし」とかそういうことは思わない。
- 「試しにやってみる」
- 「一度は行ってみる」
- 「どんなものか見てみる」
フットワークはできるだけ軽い自分でいたい。闇雲に進むのは好きではないので、あれこれ考えつつ進めていく。そのあれこれ考えるのも楽しい。
「時が経つのを忘れるほど夢中になること」
探せばきっと何かあると思う。
自分の時間をどう使うかはその人の自由。いつも何かをしていなければいけないわけではないし、特に「何もしない」という選択もある。「何もしない」というのは贅沢で瀟洒なことだと私は思う。少しでも時間があれば本に手を伸ばしてしまう私はなかなか「何もしない」ということができない。活字中毒は一生治らないと思う。というか、治ってほしくない。もし活字嫌いになってしまったら、おそらく時間を持て余し途方に暮れてしまうと思う。仕事についてもそうだ。仕事をしなくなったら、多分空気が抜けたシワシワの風船みたいになってしまうだろう。仕事は自分に確実にハリを与えてくれている。仕事をしなくなるというのは今の私は考えられない。
この記事を読んでくださっている方の「時が経つのを忘れるほど夢中になること」って何かな?といろいろ想像しつつ今日はこのへんで。
時間を見つけては読んでます↓
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