「書くこと」は「温泉に入ること」

今週のお題「書くこと」


ひなびた温泉が好きだ。子どもの頃から親に連れられてよく温泉に行っていた。
書くことも好きだ。子どもの頃から書くことが好きで、小学校3年生の頃には小説を書いて応募したりしていた。入賞したこともある。日記も手紙もよく書いていた。私にとって書くことは楽しい遊びのひとつで、書ければそれで満足だった。褒められたらもちろん嬉しいけれど、褒められなくても自分が楽しいのだからそれでいいと思っていた。今も楽しいからそれでいいと思っている。


書きたいことを気ままに書けるのは気楽でいい。プロとして書くのであればそうはいかないだろう。プロは売れる文章、多くの人に読まれる文章を要求される。書いたものの評価が悪ければ、プロとして書き続けられなくなる。プレッシャーに潰されることなく、多くの人に評価されるものをコンスタントに書き続けられてこそプロといえるのだと思う。また書き上げるスピードも必須で、「今日は気分が乗らないから明日書こう」とか「体調が悪いからもっとよくなってから書こう」では済まされないのがプロなんだと思う。


他の人はどうかわからないけれど、私の場合、書きはじめると気分が落ち着きとてもリラックスする。まるで温泉に入っているときのように穏やかになれる。書いている自分に酔っているのかもしれないけれど、本当に心地よくて、時間が経つのを忘れてしまう。まあ温泉の場合、ずっとお湯につかっているとのぼせてしまうのだけれど、それと同様にずっと書いていると肩がこったり目が疲れたりというのはある。ほどほどのところで切り上げるのが、身体的には良いわけで、書くのがイヤになるほど書いたりはしない。無理やり書いても良いものは書けない。心地よさ重視なのは昔から変わらない。

「書くこと」は「温泉に入ること」。

温泉に入るようにリラックスできるのだからやめられない。
湯あたりしない程度に自分のペースで書き続けたい。