「理想の人」

「理想の人」というのは、いそうでなかなかいないんじゃないかなぁ……というつぶやきから今日は書いてみます。

少し前にわたしが書いた小説で、

主人公(女)は、理想の人を見つけて、その人を好きになってしまって、でもすでにその人には彼女がいて、ええ、そしてお決まりのようにその彼女はかわいくて、めちゃくちゃ彼氏LOVEで、主人公はとても勝ち目がなくて、でもあきらめきれなくて……

という話を書いたのですが(話はもっと長いです。最終的に主人公がどうなるかは読んでのお楽しみです)、なんていうのかな、理想の人だと思える人が運よく見つかったとしても、その人とお近づきになれるかというのは別の問題だと思うのですよね。
だいたい理想の人、いいなと思う人って既に特定の彼氏(彼女)がいたりするのですよね。「早い者勝ち」というのはまぁよく耳にしますが、なんていうのかな、主人公の気持ちになってみると、悔しくてすごくつらい。
せっかく理想の人と出会えたのにあきらめないといけない。でもあきらめられない。うーん、つらいですよね。


ただ、その理想の人というのは、自分が勝手に思い浮かべた理想であって、実際はちがったりするのですよね。実際につきあってみたり、話をしてみたら、え、そんな人だったの?ということあります。理想とはやっぱりちがうと。


そこでひいちゃうか、理想とはちがうけど、でもちょっとは理想に近い人だからもう少しキープしておくか、みたいなことになるのかもしれませんが、まぁこの小説の主人公は最初から勝ち目がない状態ですからね、好きになった人には彼女がいる。がっちりキープされている。主人公は理想の人の彼女から「近寄るな」とすら言われてしまうんです。んー、既得権益っていうのかなぁ、彼女の立場としては守ろうとするのは、まぁ当然かもしれません。


主人公は、まぁ今までこれといってモテたという記憶がなくて、それでいて理想が妙に具体的にあって、妥協できなかったり譲れなかったりするのですよね。
「自分」というものが歳をとるごとにしっかりしてきて、なかなか曲げられない。まぁ所謂頑固になってきていて、周りからは可愛げがないと言われてしまう。(小説の中の話です)


主人公は、理想の人にこだわりすぎてしまったがために、これといって男性とつきあうこともなく、年だけはとって……ええ、これは小説でフィクションなのですけれど、そうですね、結局のところ、理想の人っていそうでいなくて、人間長所もあれば短所もあるわけで、なんていうのかな、短所の部分もさらけ出したうえで、それでもOKという人じゃないとなかなかつきあい続けていくというのは難しいんじゃないかな、と。


あいつのこういうところは嫌だけど、まぁ、自分も悪いとこあるし、お互いさまだよな、短所は誰でもあるし的な考え方でいくのならうまくいくかもしれない。まぁこれは人間関係でも言えると思いますが。


うーん、まぁ理想の人っていそうでいないよねぇ……というのが実際のところじゃないかな。