「その現在を肯定的に見ることができる人は幸せ」

まど・みちお――。童謡「ぞうさん」で知られる詩人である。
それだけではない。<ポケットを たたくと ビスケットは ふたつ もひとつ たたくと
ビスケットは みっつ・・・>の「ふしぎなポケット」や、<しろやぎさんから おてがみ ついた くろやぎさんたら よまずに
たべた・・・>の「やぎさん ゆうびん」、<ともだち ひゃくにん できるかな・・・>の「一ねんせいに なったら」や、
「ドロップスのうた」「びわ」など、だれもが口ずさみ耳にしたことのある
これらの歌の詩はみな、まど・みちおが書いたものである。


どんな小さなものでもみつめていると宇宙につながっている―詩人まど・みちお100歳の言葉

童謡だけではなく、数多くの詩や絵を書きつづけ、
一〇〇歳を越えてなお現役であるこの詩人を、
ひとは、親しみと敬意をこめて「まどさん」と呼ぶ。

すごいですね。一〇〇歳を越えてなお現役の詩人。本当にすごいと思います。

(詩作で最も大切はことは? と聞かれて)
あきらめないことです。
あきらめたらおしまい。

(「幸せ」ってなんですか? と高校生に聞かれて)
自分が生きている現在――
その現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと思います。

一九五一年に書いた「ぞうさん」が、翌年、團伊玖磨の曲でラジオ放送され、ヒットする。

このときまどさんは42歳になるのかな。ずっと詩を書き続けてこられたそうです。

五八歳で初めての詩集を出版。
一九六八年にはじめての詩集『てんぷらぴりぴり』(大日本図書)を刊行。


「ぞうさん」も「ふしぎなポケット」も歌としては子どもの頃から知っていてそれこそ数え切れないくらい歌っていたけれど、詩を書いた人のことは知らなかったのですよね。「まど・みちお」というお名前くらいしか。


この本を読んで気づかされること多かったです。
わたしも何歳になっても書き続けたいなぁと思うし、書いたものを読んでくれる人がいたらうれしいな、と。
まどさんがおっしゃっているように、現在を肯定的に見るようにしたいし、現在を肯定したうえで前に進んでいきたいな、とそんな風に思います。


てんぷらぴりぴり (子ども図書館)

てんぷらぴりぴり (子ども図書館)