読んだ本『「不安」にならない練習』

自分が「固執化バグの影響が強い不安を繰り返す堂々めぐりタイプ」だというのは、この本を読んでほぼ確信した。

1つのことを考え続けることのできる、まじめな人といえそうです。
ただ、その真面目さがアダとなり、一度何かに悩みだすと、際限なくそれを考え続けてしまう(頭の中で堂々めぐりさせてしまう)傾向があるようです。また、何らかの対策を講じた場合も、真面目さゆえに、「これで十分なのか」「他にもできることはないか」などと考えてしまいがちで、これまた堂々めぐりを生むことになります。
一方、行動によって頭を切り替えることは得意でなく、ストレスをためてしまいがちです。「気晴らし」になることを自分で見つけてスッキリするとか、他人に相談し、不安感を軽減してもらうとか、自分なりのストレス対処の方法を持つことが必要そうです。
「不安」にならない練習』より

自分なりのストレス対処法がこれといってなかったりして困ることもしばしばだ。
いつもより多く寝ることくらいしかストレス対処法が思い浮かばなくて、でももしかしたら、「寝ること」は自分にとってはいちばんのストレス対処になっているのかもしれない。

この本のなかに

ワンポイント・アドバイス
不安を慢性化させないためには、新たな目標を自分に課すなど、自分の関心が他に向かうように仕向ける技術を持つことが必要です。第7章-07の練習をお勧めします。『「不安」にならない練習』より

とあって、この第7章-07を熟読。いやはや、目からウロコが落ちたというか、いや、なんとなくそうすればよいのはわかっていたような気もするけれど、忘却の彼方へホールインワンしてしまっていたというか。


どんなに対策を講じても、不安をゼロにすることはそう簡単なことではなく、いつでもどこでも、私たちは不安に襲われる可能性があります。心の中で「考えまい」と思っても、というか思えば思うほど、脳は「将来の脅威」に注意を向けさせ、そこから不安への道が再び始まるのです(固執化バグの強い人とは、こうした傾向の強い人といえます)。
この「悪しき状態」を抜け出す方法は、基本的には1つしかないと考えています。それは「行動する」ことです。
脳はそんなに器用ではなく、1つのことに関心が向くと、それ以外のものには関心がいかなくなるという性質を持っています。「行動する」とは、言い換えれば、「いまそこにある外の世界」に集中することであり、不安から脳の関心をそらすには、最適なのです。(実際、ずっと抱えていた不安やモヤモヤした気持ちが、忙しくしていたら霧散してしまったという経験は、誰でもあると思います。もしかすると、脳の不器用さと忘れっぽさが、最後にヒトを救うものなのかもしれません)。『「不安」にならない練習』より

行動する」ことで、頭が切り替えられるのなら、それはよいことだ。
堂々めぐりをしがちで、思考が泥沼化して、窒息しそうになることもあるので、それなら、なにか他のことをする、この本に書いてあるように「切り替え行動」をあらかじめ準備しておく、それで不安を回避できるのなら、やってみる価値は十分にあるのではないかと。

不安につながりやすい「心ここにあらずの状態(マインド・ワンダリング)」は、目先にやることがなく、目的意識が途切れた状態、いわば「空白状態」において発生しやすくなります。
このことを踏まえると、「不安への思考」を防ぐには、「いかにして空白状態を作らないか」がポイントということになります。
「空白状態」を作らないために、ここで用いる方法は、あらかじめ、いつでもどこでも取り組めるような目標を自分で用意しておき、「空白状態」が始まると同時に、目標達成のために必要な行動(切り替え行動)に移れるようにするというものです(目標達成と不安回避の両方が実現できるので、一石二鳥です)。
目標の内容は自由ですが、積極的に取り組めるものであるためには、自分の価値観に合致していて、自分で「楽しい」と思えることが理想です。『「不安」にならない練習』より

なるほど。「楽しい目標」を設定すればいいのか。
なにか目標に向かって動くことは、わたしが昔から好きなことのひとつで、その目標も難しいものではなく、「楽しい」と思えるものを目標として、いくつか設定して、そちらに目を向ければ、そちらに集中する(行動する)ことになるし、とりあえず不安で苦しくてどうしようもなくなる、という状態は減るのではないだろうか。


実は、この記事を書きながら不安は自分で自分を不安にさせているのだということにふと気がついた。これから先の、まだわからないことに対して、「もし~たらどうしよう」と悲観的になったり、まだ起こってもいないことに対して最低最悪の事態を何度も想像したり、そうやって自分で自分を不安にさせて、焦り、その「自分で自分を不安にさせるクセ(習慣)」をなかなか止められないでいた。


自分で自分を不安にさせるクセ(習慣)」はよくないクセ(習慣)を心底止めたいと思った。この本で止めるにはどうしたらいいのかを見つけることができたように思う。あとは実践してみるのみだ。


まったく「不安」にならないというのは無理なこと。
でも、たとえ不安になっても、水たまりを踏んでしまって、靴を少し濡らしてしまった程度でおさまるようになるかもしれない。多少靴が濡れてしまっても大丈夫。歩くのに問題はないと思えるようになるかもしれない。