町おこし。人の力があってこそできるものじゃないかな。

町おこしって奇跡でも起きない限り無理かもしれない』(Life is Really Short, Have Your Life!!)を読んで。



地方に行くと本当に人がいないことを実感します。住んでいる住民は高齢者が多くて、若い人はすごく少ないのですよね。そんなある地方を知っているわたしですが、考えたことをちょっと書いてみようと思います。



町おこしって簡単にはできそうにないイメージがあって、まずは人力=マンパワーが必要だと思うのですよね。人の力。よし、町を活性化させるぞ、という人の力がないとなかなか新しいことははじめられないように思います。



先ほども書きましたが、地方は本当に若い人がいなくて、それは働く場所がないから、若い人は働く場所を求めて他のところに移り住んでしまうのですよね。わたしが知っているある地方は、働く場所、企業とか工場などなくて、農業と漁業が主幹産業。温泉もありますが、特別力をいれて温泉をアピールしているわけじゃないです。アピールすれば、それなりに人は来るかもしれませんが、来てもらったとしても、旅館とか数えるくらいしかなくて、ホテルとかないのですよね。つまりたくさんの人を受け入れられるような施設がない。たとえ、観光ホテルのような大規模な宿泊施設を作ったとしても、それには維持費がかかりますし、採算がとれるほど温泉だけで人が来るとは思えません。なので、地元の人が入りにいくようなこじんまりとした温泉がいくつかあるだけです。(一部宿泊等できたりしますが)



事業でもなんでもそうですが、新しいことをはじめるにはパワーが必要で、そのパワーがないのが地方なんだと思います。通常生活を維持するのにせいいっぱい。市債等借金に頭を抱えている自治体も多いと思います。新しいことをはじめるには人の力も必要ですが、お金も必要です。



そうですね、よしやってやるぞというような若い人を呼んで地域活性化すればいいという考え方もありますが、そういった知恵を出す人、コンサルタントのような職業の人もなかなか地元にいなかったりするのではないでしょうか。どうすれば活性化するのか町おこしできるのか、お金をかけたからといって、成功するわけでもないですし、事業等であれば、管理運営維持費用がかかります。簡単にはいかないものです。



建物、施設を作るだけではダメで、人が集まらないと意味がないと思うのです。常に人を集めるような努力が必要。人は飽きっぽいし、移ろいやすいものです。ぱっとみてたいしたことないと思ったらスルーします。それはブログも同じです。『寂しいサイトに人は来ないと思うよ?そこにいけば何かがある。新しい何かがあるっていうところに人は集まるんじゃないかな?』が関連記事になりますが、そこにいけば何かがある他にはない見るべきもの、独自のものがあってはじめて人は集まってくるのだと思います。魅力があってこそ観光地は観光地として成立するのだと思います。(なにも観光地化することだけが町おこしではありませんが)



根本的には人の力がないと新しいことをはじめるのは難しく、維持継続にも費用、努力、そして人の力が必要だと思います。人の力の大事さを思うわけで、それならその地方に働く場所を作ればいいじゃないか、働きに来てもらえばいいじゃないかとなるかもしれませんが、簡単に働く場所を作ることは難しく、そもそも働きに来てもらったとしても、住むところがないのが地方だったりします。驚かれるかもしれませんが、地方それもかなりの田舎の方にいくと、賃貸マンション、賃貸アパートというのはほとんどありません。貸家はありますが、数はさほど多くないようです。都市部のようにマンションアパートは少なく、住むところを探すのはたいへんらしいです。(市営住宅、町営住宅等はありますが)



たとえ人が集まって何か事業を始められたとして、その事業がうまく起動に乗るまで、採算が取れるようになるまでいくつもの課題が出てくると思います。お金の問題もあります。事業を始めてそこで人に働いてもらった場合、給料を払わなければいけない。まだ儲かっていないとしても、給料は払わないといけないですよね。人件費の問題は大きいです。働く人も生活がかかっていますから、給料お満足に払ってもらえないとなるとやめてしまうでしょう。また、ちゃんと給料を払ってくれるかどうかわからないところに働きにいこうとする人もいないと思います。



だらだらと書いてしまいましたが、まとめると、何事も「人の力」なんだと思います。人の力は大切で、人の力があってこそなんでもできるのだと思います。今リストラや人員削減等ニュースでよく見かけますが、そんなにどんどん削ってしまっていっていいのかな、と心配になります。なんていうのかな、人は一朝一夕では育たないと思うのですよね。特に技術者など。削減して人を減らして、そして技術や経験を持った人を手放して、それでのちのち企業としては不利益にならないのかな、と思ったりするのですが、企業としては企業の立場もあるのですよね。すっかり長くなってしまったので、このへんにしたいと思います。



追記:2009.5.20 11:23
調べたり、人に聞いたりしてみたところ、やはり田舎に貸アパートやマンションは少ないようなのですが、貸家は結構あるらしいです。空家を市や町が不動産屋さんの代わりに仲介して貸したりしているところもあるようです。