一度やめると再就職はなかなか難しいという話

友人(女・既婚・子ども有)が仕事を探すけれど、なかなか採用されないという話を聞いた。
地方に住んでいて仕事は元々少なく、かつ事務職希望で、結婚後仕事を辞めたあとは短期アルバイトをたまにしたくらいらしい。子どもが小学校にあがったので、さぁ仕事をしようと思っても、そう簡単に見つかるものではなく、同じように子どもが小学校にあがったら働こうとしている人は他にも大勢いて、経理の経験があるわけでもなくパソコンも普段あまり触らず(仕事をしていた頃は使っていた)これといった資格もないとなると再就職は難しいというような内容のメールが来た。(ここではおおまかに端折って書いているので念のため)
面接で自分よりも若い子が来ていればその子のほうが採用されて、やはり年齢で選ばれないというのはあるね、大学卒とかそういうのは関係ないんだよね、と。

うーん。
いろいろとネックになる部分はあるけれど、私が思うのは働いていないブランクが長いというのは厳しいなぁと。雇う側としては働いた経験が少ない人を雇うのはリスキーで、できるだけ職歴がある人のほうがいいと思うだろう。かつどうして辞めたのか、そこも面接で聞くところだろう。

友人は結婚による退職で、結婚後たまに短期のアルバイトをするくらいで子育て中心の生活だったのだと思う。「長期間働いていなかった」というのが再就職の壁になっているような気がする。結婚前、事務職で働いていたのでワード、エクセルくらいはできるらしいけれど、それでもブランクがあるので、今どれくらいできるかわからない。

仕事を続けていれば、なにかのスキルは少しずつ身についてくるもの。しかし仕事をやめればそういったスキルは次第に失われていく。さまざまな知識も忘れていく。現場はどんどん進化している。OSもソフトもさまざまな機器も。バージョンアップした世界に旧バージョンのままの自分が飛びこんで果たしてやっていけるのか。

雇う側が途中採用でほしいのはすぐに仕事ができる人。教える時間や余裕はもうなくて、すぐに仕事にとりかかれる人がほしい。そういうことだと思う。

かく言う私は途中採用で、いちいち細かく教えてもらっていない。わからないところは自分で勉強している。どうしてもわからないときだけ聞く。先輩方も自分の仕事があり忙しい。研修などなく、いきなり全力で実戦経験を積んでいるような感じだ。仕事に対するチェックはもちろん入る。このチェックは本当にありがたい。自分のまずかったところを教えてもらえる。まずいところがわかれば、次は改善していけばいい。改善することで進歩、成長していける。これほどうれしいことはない。

私自身簡単に仕事につけたわけではなく、これからもずっと仕事があるというわけではないのだけれど、とにかく経験を積み、スキルを磨き、次へつなげようと思っている。


面接で履歴書に何もしていない期間が長期間あると必ず聞かれる。

「この期間は何をしていたのですか?」

そこでなんと答えるか。

「就職活動をしていました」
と答えれば、また聞かれるだろう。

「ずっとですか?」

「はい」
と答えれば、
「何社くらい受けたのですか?」
と聞かれるだろう。

受けたけれど落ちた会社の数が多ければ多いほど採用は難しくなるかもしれない。そんなに何社も落ちているのは何かその人に問題があるからじゃないか。うちも安全を考えてやめておくか・・・そう考える採用担当者もいると思う。

また
「この期間は何をしていたのですか?」の質問に
「なにもしていませんでした」
そう答えて採用される可能性は限りなく低いだろう。

もちろんケースバイケースで絶対にそうだというわけではないと思う。

会社を辞めて、その後なかなか再就職ができていない人を知っているだけに、会社を辞めるときは慎重によく考えて、あるいは次の仕事を見つけてから辞めること。前にも似たようなことを書いた気がするが、それは今も同じ。働いていないブランクは再就職の壁になる。そのことは頭に置いておきたいな、と。